私が体験した不思議なお話ですが、バイクで事故を起こす瞬間に、突然白黒になって、スローモーションになったことがありませんか？
昔、突然車が飛び出してきて“あっ！”っと思った瞬間に、今までカラーだったものが、夢をみているように白黒になって少しスローに感じたんです。（この時はどうしても避けられなかったのですが・・・）
前に、病院の先生に聞いたことがありますけど、人間って命に危険が及んだ時に、最低限の情報だけを収集するようになって、危機回避の判断を早める機能があるそうです。←本当かな？
もしも本当ならスゴイ機能ですね。　でも、あまり体験したくはないお話ですけど・・・（汗）

僕の場合も、スローモーションでした。
白黒にはならなかったけど…。

目の前に原付が飛び出してきたときには、対向車の状況、駐車車両、自分のスピード、その他諸々の状況を判断して、突っ込むしかない、という感じだったような気がします。
後は、双方の被害の程度を少なくするために、クラクションをならして注意喚起しつつ、フルブレ−キング。

幸い、双方とも擦り傷で済み、物損事故扱いになりました。
相手の原付は、廃車になったそうです。

油断が危険の元ですね。

ちょっと話の趣旨から外れたことを書きます。

あれはまだ日も浅かったころ…（いまでも深くは無いけど）

雨の国道を走行中に油断して見た目より曲がりが大きいのに引っかかり
立て直せずセンターラインにかかってそのままスリップ。対向車にＨｉｔ。
次の瞬間気がつくと路面をヘッドスライディングしていました。
迫り来る対向車がゆっくりと見えたことは覚えています。

膝の裂傷で済んだのは奇跡だったかもしれません。

そのときの事故の写真は今でも机と心の引き出しにしっかりと保管しています。

自損事故の時は、まったく自分では状況がわからなかったので、瞬間もなにも不明でしたが、車と接触したときは、思考能力がフルに活用されたのを覚えています。

まさに将棋の棋士が最初の一手を打つ前に、相手の王を詰むまでの手順を、何通りも考えるのと同じ感じです。

ぶつかる寸前に、ブレーキで止まれるのかどうか、ハンドルでかわせるのかどうか、どのようにぶつかればダメージが少ないかを幾通りも考え、その中で最善の方法を選択します。
そして実際にぶつかった瞬間は、ハンドルを固定してこらえた方がいいのか、全身で衝撃を吸収した方がいいのか、バイクを放してしまった方がいいのかを同じように考えます。
バイクを放した後も、どのように受け身をとればいいのかを考え、わずかな時間に結論と行動を起こします。

反射神経ではなく、ちゃんとした思考の中で行動まで起こしてしまうというのは、自分でも驚きでした。

昨年、草津へ行く途中で危うく転倒事故を起こしそうになりました。
この時、本当に瞬間ですがいろんな事を考えました。
バンク中前輪が滑り出し後輪もズルッとなった時、頭では『あ、転ぶ』
『コケても最小限のダメージにするには？』『グリップエンドを地面に？』
『着地前に上体を起こして右ひざでバイクに乗ってからバイクを捨てる？』
と思った時、左つま先が地面を突いてハンドルはカウンター
（この時リヤは滑っていた）アクセルは少し開いていたのでよろよろと立ち直りました。その後で工事のトラ柵めがけて走っていたのでびびりました。
一瞬のうちにかなり多くの事を考えるものですね。